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2013-10-12 00:00
(連載)羽田国際線枠の配分は、これでよいか(1)
鈴木 馨祐
衆議院議員
羽田空港の昼間国際線発着枠の配分が決定しました。全日空が11便、日本航空が5便、そして多くの国との間の便で日本枠については全日空の独占となる可能性が高いとの報道もあります。今回の配分、それぞれの言い分は言い分として、果たして日本の国益のために正しい判断だったのか、正直疑問を感じざるを得ません。「ゆがみ」を是正するためにもっと深刻な「ゆがみ」を生み出したということにならないように今後の政策判断を求めたいと思います。
そもそも、島国である日本にとって、国際航空は、国際金融、国際物流同様、経済活動の基盤であるヒト・モノ・カネの移動の自由を保障する分野であり、その分野での日本資本二社以上による競争が公共の利益のためには不可欠です。実際国際航空についていえば、東日本大震災の後、日本と欧州の主要都市をつなぐ航空便は、直行便に限っていえば日本航空、全日空のもの以外は数か月の間ストップしてしまっていました。そのような状況下で日本の国において国際ビジネスを支障なく行うことができたのは一社独占ではなく二社による競争状態がそのような状況下でも維持されていたからです。
日本航空救済に公的資金を投入した理由の最大のものであった公共の利益、それは通常言われている「国内の生活の足」という点はもちろんですが、それと同じように重要なのが、島国日本とグローバル経済をつなぐ動脈を維持する、という意味合いです。特に今後中国経済の成長が予想される中、欧米をはじめとする海外資本の航空会社の航空便は、アジアの拠点を東京から他に移す可能性も中長期的には否定できません。そうしたとき、国際航空を多少無理してでも担える航空会社が日本に二社以上存在し、競争が維持されることはまさに国益そのものであり、国が関与してでも維持すべきもの、それはほとんど異論がない点だろうと思います。
その意味で、今回の決定は極めて問題が大きいと言わざるを得ません。現在本邦の二社が運航している欧米路線の合計が一日約20便で、今回の羽田国際線の割当枠の20枠は、大体この規模に匹敵します。この配分は、その意味で本邦の航空会社二社の健全な競争の維持に与える影響が極めて大きいものでありました。(つづく)
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