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2013-08-17 00:00
(連載)我が国の気候変動対策(2)
鈴木 馨祐
衆議院議員
まず基本的な方向性としては、①ヨーロッパのみに有利となっている削減目標の基準年を変更すること、②産業セクターについては現時点でのBAT(Best Available Technology)の積み上げでどの程度の削減が可能なのかを確定させ、イノベーションによるそこからの頑張りをどの程度算入するか、③原発については政策判断としてニュートラルでいられるようにいくつかのケースを想定して数値を出すこと、④民生については自発的な手法に頼らざるを得ないながらLED化のように出来ることをある程度強制力を持って進めた場合や他のインセンティブ付けの手法の活用による伸び代を考慮すること、⑤自動車等の移動部門についてもBATの普及を仮定としておいて算出すること、等は考えねばなりません。
加えて2020年までの目標は現状の延長で考えざるを得ませんが、2050年までの長期目標においてはどのようなパラダイムシフトが可能かを前向きに考えることが必要ですし、また世界全体での削減がなければ全く意味がないことを考えれば、地球規模の削減への日本の技術的寄与や世界全体の枠組みをどうすべきかを考えることが必要です。
少なくとも日本の状況は正直に言えば、原発の稼動の見通しが立たない点や震災以降温暖化問題への国民的関心が低下しているというネガティブな点はあるものの、依然として環境・エネルギー効率の最先進国である「事実」、それを表現する「評価軸」をめぐる国際的争いで主導権を取れていない「現実」という複雑な側面があります。
与党として、あるいは政府として打ち出す目標はこうした観点を考慮したものとならねばなりません。残された時間も余りありませんが、しっかりとした検討を進めていきたいと思います。(おわり)
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