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2013-08-12 00:00
(連載)1%刻みの増税は次善の策となりうるか(1)
田村 秀男
ジャーナリスト
ようやくメディアも安倍首相の消費増税案修正、大幅見直しの動きを伝えるようになった。筆者は最低2年延期がベストだと確信するが、1%刻みの増税が次善の策となりうるかどうか、慎重にみているところだ。問題は、内閣府が行うシミュレーションだ。内閣府エコノミストは財務官僚に牛耳られており、「狂った羅針盤」をもとに増税効果を過大評価し、増税なしの税収効果を極小評価しない。
安倍首相は、この評価検討作業の主査にせめて浜田宏一教授を据え、浜田教授の手足となる民間エコノミストを動員すべきだ。でないと、形だけの修正案検討評価に終わってしまうだろう。首相にはこの作業段階から、強い指導力を発揮しないと、評価検討作業は形だけで結論は財務官僚のシナリオ通りの野田前政権案で落着にされてしまうだろう。
参院選挙で圧勝後、安倍晋三首相がさっそく決断を迫られるのが2014年4月8%、15年10月10%という消費税率引き上げの是非である。首相は野田佳彦前首相が自公両党を抱き込んで成立させた上記案の実施に慎重な構えだが、大幅延期しようとしても財務省の協力が得られないし、自民党内増税派の抵抗も強い。そこで、首相が周辺に指示しているのが、景気への悪影響を最小限にする増税案への修正である。
具体的には、税率引き上げ幅を1%刻みにして段階的に増税していく案で、浜田宏一内閣官房参与(米エール大学名誉教授)も「次善の策」として評価している。確かに小刻みの増税は消費者への負担感を和らげられ、景気へのマイナス効果、デフレ・リスクは抑えられようが、ことは緻密さを要する。マーケットに対して十分すぎるほどの説得力のある修正案でなければならないからだ。(つづく)
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