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2006-09-08 00:00
「東アジア・サミット」の虚
山下英次
大阪市立大学大学院教授
日本政府は2005年12月の「東アジア・サミット」に対する対応で外交の道を踏み外した、と私は理解している。東アジア共同体は「ASEAN+3」の13カ国で推進すべきことが、13カ国の政府代表が参加した2002年の「東アジア・スタディ・グループ(EASG)」の報告書で謳われた。また、東アジアの地域統合は、2000年5月の「チェンマイ・イニシアティブ」を以ってまだ緒に付いたばかりである。このような初期の段階から、またアジアの地域としてのアイデンティティーが希薄だと一方では主張ながら、「拡大」を日本政府が主張したのは何事か。
結局、アジア諸国は日本政府が提案した「東アジア・サミット」を形骸化する道を取ることになるであろう。「東アジア・サミット」は、あくまでも「対話のためのフォーラム」であって、地域の戦略的な枠組みは「ASEAN+3」で行われることになるだろう。このままの政策姿勢を取り続けるとしたら、日本はリーダーシップを取れないどころか、いずれアジアの地域統合の枠組みから出て行くことにもなりかねない。いまは、世界史の大きな転換点なのであり、外交政策の立案には大きなそしてダイナミックな視点が必要とされる。
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