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2013-06-27 00:00
(連載)ドニロンの退任は何を意味するのか(2)
川上 高司
拓殖大学教授
そもそも国家安全保障担当補佐官の仕事は、国務長官や国防長官などの閣僚たちの調整役である。だが、ケリーもヘーゲルも上院外交委員会の同僚で外交政策においては方向性はほぼ一致している。しかもケリーとヘーゲルは週1で大統領と会合を持つほどに親密である。いまさら調整は不要であろう。
ケリーとヘーゲルの活動が軌道に乗りつつある今、ドニロンは自らの役目は終えたと思っているに違いない。前にも述べたように大統領、副大統領、ケリー、ヘーゲルの4人は誰が大統領であってもおかしくないほどの重鎮ばかりである。その中で若いライスがどこまで意見を言えるだろうか疑問符がつく。
むしろ次の大統領選挙を睨んだ人材育成の意味が含まれていると考えるほうが納得がいく。またこれまでの習慣に従うなら副補佐官であるブリケンが昇格するはずであるが女性の閣僚がいないことを考慮し、重要ポストへの女性の登用という側面も否めない。
実務は副補佐官のブリケンが引き継ぐのであれば、ライスがタカ派リベラルであっても政権の外交政策はそれほど影響は受けない可能性が高い。米中会談とG8が無事終了することを見届けてドニロンはライスへとバトンを渡すと見られている。ドニロンの退任は、オバマ政権の外交政策の基盤がしっかり確立されていることを意味するのである。(おわり)
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