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2013-04-05 00:00
一朝有事なら集団的自衛権の行使は不可避
杉浦 正章
政治評論家
「無慈悲な作戦が決定されたことをホワイトハウスとペンタゴンに通告する」と、北がついに米国に核攻撃作戦の通告だ。日本海側の舞水端里(ムスダンリ)には核搭載可能な中距離ミサイル・ムスダンが配備された。米国も無視するわけにもいかず、グアムへのミサイル防衛システムTHAAD(サード)配備を決めた。何をするか分からない狂気の人物には、目をこらして“注目”を怠らないのは、日本でも武道の常識。しかし政府筋によれば、表には出ないが、米韓両国は、徹底的な反撃作戦を準備しているという。また戦時となれば、安倍は直ちに集団的自衛権の行使に踏み切らざるを得まい。狂気の沙汰の北の戦争準備はエスカレートする一方だ。3月6日、アメリカへの核ミサイルによる攻撃に言及したのに始まり、11日には朝鮮戦争の休戦協定の「白紙化」を一方的に宣言。軍のミサイル部隊が「1号戦闘勤務態勢」に入るとして、横須賀、三沢、沖縄のアメリカ軍基地の名前も出して、「われわれの射撃圏内にある」と威嚇した。まさに金正恩は「撃つぞ、撃つぞ」と脅しまくり、言いたい放題の状況にある。
ピストルやドスを相手に突きつけ恐喝する「やくざ国家」そのものだが、逆にドスは太った金正恩の脇腹に突きつけられていることが分かっていない。唯一の戦争熟練大国米国が手をこまねいていることはありえない。その一端が、3日付の韓国紙『東亜日報』が報じた極秘情報に現れている。半島有事の際に北朝鮮の核施設を制圧する専門部隊が在韓米軍に新設されたのだ。北との戦争に際して、核ミサイル・爆弾の押収、確保はもちろん、プルトニウムやウランなど核関連物質や技術が第3国やテロ組織に渡るのを防ぐ秘密作戦部隊だ。現在進行中の米韓合同演習キー・リゾルブでも部隊の訓練が行われたという。また政府専門家筋によると、米韓両軍の巡航ミサイルの照準はあらゆるロケット施設はおろか、金正恩本人、その先祖の金ぴかの銅像にまで向ける訓練が度々実施されているという。当然巡航ミサイルの照準は舞水端里も対象にしている。
韓国は、照準が自国に向けられた段階で、先制攻撃でミサイル基地を叩く可能性が高い。同時に38度線からソウルに打ち込むであろう通常兵器を壊滅させる作戦を展開する。北が核を使用したと判明すれば、米軍は小型戦術核の使用も視野に入れるだろう。これまで日本政府は米韓と連絡を密接に取りながらも、北の挑発には乗らない事実上の“だんまり”作戦を取り続けている。刃物を持った気違いは米韓の“警察”に任せるというのが基本方針のように見える。しかし、ミサイルが飛び交う事態となれば、ほおかむりは許されまい。つまりグアムやアラスカに向かうミサイルをイージス艦がそこにいながら、無視するのは不可能に近い。無視すれば米国特派員は「ジャップが無視」と書き、日米同盟は崩壊する。当然安倍は集団的自衛権の行使を迫られる。戦端が開かれたら、安倍は直ちに集団的自衛権の行使を宣言することにならざるを得まい。内閣法制局の憲法解釈を首相権限で変えるのだ。
こうした戦争準備は、黙って、極秘裏に行うべきものであり、本気でやるなら、金正恩のようにすべてをしゃべってしまうのは愚の骨頂であろう。だからこそ、金正恩の発言には欺瞞(ぎまん)性が存在するのだ。いくら北が愚かでも、ろくろくありもしない核兵器を使って戦端を開き、ミサイルやステルス爆撃機による核の洗礼を受けることに思いが届かないわけがないのだ。したがって、本格的戦争はあり得ない。あるとすれば延坪島砲撃事件のような地域限定攻撃であり、韓国軍がこれに応戦する“紛争”的な事態にとどまるだろう。従って、ムスダンがグアムやアラスカを狙い撃ちにする事もまずない。恐らく先に指摘したように、金日成生誕101年の15日ごろに日時と着弾海域を通告した上で“実験”する程度になるのではないか。キー・リゾルブが4月いっぱいで終了すれば、金正恩の遠吠えも静かになるだろう。
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