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2013-02-12 00:00
(連載)メディアの無知を暴くアベノミクス(2)
田村 秀男
ジャーナリスト
「中央銀行の独立性」の言葉は美しい。だが、デフレ・円高放置により国民の所得を急減させ、若者の就労機会を奪ってきた「日銀の独立性」が優先するはずはない。思えば、1998年4月の現行日銀法施行で日銀の独立性が保証されて以来、176カ月過ぎたが、インフレ率が前年比でプラスになったのは9カ月に過ぎず、しかも、ゼロ%をほんのわずか超えたのに過ぎない。日銀が「独立」をタテに、国民を困窮化させてきたのは明らかだ。
「資産バブル」とは何をさすのか。株式や不動産市場が活性化する前にバブルを心配して金融緩和をやめるのは、回復しかけた重病人から栄養剤を取り上げるようなものである。しかも、「バブル」と判定できる基準はないというのが国際常識である。メディアは株価や地価が少しでも上がれば「ミニ・バブル」と騒ぎ、日銀はそれに乗じて引き締めに転じ、デフレを長引かせるだろう。
メディアの大半は財務・日銀官僚の言い分に沿う論調を続け、官僚主導の誤った政策を世論に浸透させてきた。その産物が15年間にも及ぶ、世界史上未曽有のデフレである。メディアはその咎を自覚することがない。日経など主要メディアが以上のように、偽のネガティブ情報を流してアベノミクス否定の論調を世に広めるのは、デフレ・円高政策を容認してきた自らの誤りを認めたくないという自己保身の動機が多分に作用している。
第二に、官報のごとく財務省幹部や日銀白川方明(まさあき)総裁の言い分をそのまま垂れ流してきた安直さに経済メディアは慣れ切ってしまい、独自の思考能力を失ったからでもある。「アベノミクス」は図らずも、メディアの腐敗・堕落と無知を浮き彫りにしている。(おわり)
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