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2012-12-11 00:00
(連載)いよいよ日中武力衝突か(1)
加藤 朗
桜美林大学教授
いよいよ中国は日本との武力衝突の覚悟を固めたようだ。楊潔チ外相が11月10日に不気味なコメントを出した。
「中国共産党第18回全国代表大会の代表である楊潔チ外相は、9日、北京で『中米関係では、ゼロサムの概念、冷戦思想を捨てるべきだ』と述べました。これは、9日に行われた中央国家機関代表団のオープンハウスで、楊外相が記者の質問に答えたものです。楊外相は、また『中米には重要な共同利益もあれば、原則的な意見の食い違いと矛盾もある。新しい時代に、両国国民の根本的な利益と世界の人々の共同利益に着目し、両国関係の発展を絶えず推進していくべきだ』と語りました。 楊外相は、また『双方は、中米の三つの共同コミュニケ、中米両国首脳の共同声明の精神と原則を守れば、両国関係は更に発展していくだろう』と指摘しました。 海洋問題について記者に答えた楊外相は、一部の島嶼の領有権、一部の海域の区分について、一部の国との間に意見の食い違いがあると述べた後、『私がさきほど言ったのは、南海の南沙諸島の一部の島嶼と海域の区分の問題だ。交渉と話し合いを通して、このような問題を適切に解決すべきだと思う。 問題解決の前では、争いを棚上げにし、共同開発を行う。これは中国の一貫した主張である』と強調しました。 楊外相は、更に『中国が国家領土主権を守る決心は固い。争いのある問題で、双方は接触を維持すべきだ。関係国が中国と同じように誠意を持ってほしい」と述べました。(CRI:China Radio International Online,2012,11,10日本語版)
この翻訳が正しいとすれば、外相は米中が小異(原則的な意見の食い違いと矛盾)を捨てて大同(両国国民の根本的な利益と世界の人々の共同利益)につくべきと、米国をけん制している。原則的な意見の食い違いと矛盾とは、日本との関連でいえば日米安保や尖閣をめぐる米国の対応であろう。
つまり、深読みすれば、尖閣で武力衝突が起きても米軍は介入するなということであろう。より重大な発言は、後段である。「南海の南沙諸島の一部の島嶼と海域の区分の問題については、交渉と話し合いを通して、適切に解決すべきだと思う」と述べ、明らかに意図的に尖閣問題を交渉や話し合いの対象から除外している。(つづく)
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