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2012-11-16 00:00
(連載)対中戦略の柱は日露平和条約の締結(1)
加藤 朗
桜美林大学教授
日本の対中戦略の柱は、和平演変と日露平和条約の締結にある。中国国内の反日感情を利用して民主化運動を扇動する一方、日露平和条約の締結で米中国交回復以前のように、中国を再び北方の「クマ」の脅威に曝し、中国による我が国南方に対する脅威を分散するのである。
中国が現在大国として台頭してきたきっかけは1972年のニクソン大統領訪中による米中国交正常化にある。毛沢東とキッシンジャーがイデオロギーを抜きにして、国益に基づく古典的な権力外交を展開した結果、中国は最大の脅威であったソ連を米国によって抑止することができた。
米国も同様に、中国を味方にすることで、ソ連を封じ込めることに成功した。両国とも、敵の敵は味方という、三国志やマキャベリの教えに従って世界を変えたのである。結果、中国は鄧小平により改革開放政策とることができ、現在の経済的発展の礎を築くことができた。他方、アメリカはベトナムから撤退し、やがてソ連を崩壊に導くことで冷戦に勝利した。
日本もキッシンジャー外交を習って、敵の敵は味方という論理から、ロシアと平和条約を締結し、中国をロシアと対峙させるのである。領土問題が解決しない限り、日露平和条約はあり得ないという硬直した外交姿勢でいる限り、かつて華夷秩序下にあった朝鮮半島や台湾のように、いずれ日本も中国の覇権体制下に置かれるだろう。(つづく)
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