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2012-10-14 00:00
ナショナリズムを煽る愚かな政治家たち
若林 洋介
学習塾経営
竹島問題をめぐるイ・ミョンバク韓国大統領、尖閣領有をめぐる石原慎太郎東京都知事、反日デモをめぐる胡錦涛中国国家主席、ナショナリズムを煽る愚かな政治家たちの茶番劇はもう御免被りたい。これらのナショナリズムを煽る愚かな政治家たちの共通項は「掟破りの暴走外交」ということである。
イミョンバク大統領の竹島上陸、とりわけ天皇陛下への謝罪要求発言は、掟破りの暴言であった。石原都知事の行動も、国の借地契約継続に対する妨害行動であり、しかも米国での尖閣買取宣言など、外交権限を持たない自治体首長の掟破りの暴走であった。さらには、日本政府の尖閣国有化政策に激怒した胡錦涛主席は、配下の共産党青年団を使って、掟破りの反日暴動を画策したということだろう。
しかもナショナリズムが高揚してしまった韓・日・中三国においては、「愛国無罪」の風潮が高まり、民主主義国であるはずの韓・日両国でさえ「イ・ミョンバク批判」も「石原都知事批判」も聞こえては来ず、当然のことながら一党独裁の中国では「胡錦涛批判」の声は聞こえては来なかった。これらの愚かな政治家たちの言動に対して、日・中・韓三国の国民の反応は「掟破り」という感覚さえマヒしたかのようであった。
また注意を要すべきはリーマン・ショック以降、国際的にも経済状況は停滞しており、東アジアの日・中・韓、三国共に、貧富の格差は拡大し、社会不安や閉塞感も拡大しているという時代状況も、これらのナショナリズムを扇動する政治家の言動の背景になっているということなのだろう。ナショナリズムの高揚をより平易に表現すれば「愛国心の高揚」ということになろう。「愛国心」は国民的団結をもたらすが、同時に国民同士の敵対感情を増幅させるという危険性を持っているということを決して忘れるべきではない。「人間の“心”が戦争を起こす」ということもまた真実なのだから。
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