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2012-10-12 00:00
袴田茂樹教授の投稿を読み反論する
近藤 健彦
淑徳大学客員教授
本欄2012年9月8-9日付、袴田茂樹教授の「『東アジア共同体』への私見」に対する私見を述べたい。僭越ですが、現状を忘れてはいけない。しかし人は未来を夢見ないと進歩はないのではないか?現在の日中/日韓関係をみると今こそアジア共同体の必要を声高にさけぶべきではないか?それが可能かどうかは別として、それが好ましいことには殆ど異論の余地はないのではないか?
ジャン・モネの回想録を全訳して感じたことだが、モネにとって欧州統合への道は安易な道ではなかった。同じフランスからドゴールが立ちはだかる。ジャン・モネの回想録は決して成功談の手柄話ではなく、政治統合に端的に見られるように、ある意味失敗の歴史だった。
それにアジアについては暴論と非難されるのを覚悟して言えば、アジア共同体はすでにできている。1985年のプラザ合意後のアジアでのネットワーク生産体制で経済的に基礎ができ、1991年APECへの中国・台湾・香港の同時加盟で政治的にフレームができる。問題はその後がまずかった。本来全域FTAなどでアジア共同体の中身を充実させるべきところを、やたら意味のないサミットを乱発させ、国の数だけ増やしていった。
袴田教授のご所説の中で私が100%共感する点がある。それは共同体には主権の移転が伴うことである。これがEU統合のエッセンスである。だから難しいのである。ところがこの点が多くの論者に理解されていない。だから殆ど内容のないことにアジア共同体の名をかぶせて「何何アジア共同体」と呼んでいる。よって私は『重層的』アジア共同体論者を信用しない。
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