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2006-08-05 00:00
日本人自身の問題でもある移民問題
四条秀雄
不動産業
物は1年以内に移動を終え購入者の所有物となります。工場などの投資は、5年から15年かけて回収されます。知識・技術・文化は、人の学習という過程を経て、1世代30年ほどを掛けて移転されます。そして移民は、教育による同化過程を通じて、2世代から3世代60~90年で融合するようです。
現代の日本人は、分析的に見ると、実は、移民のベテランと言えます。半世紀ほどまえから、数千万の日本人が国内を大移動しました。現在の子供達は、国内大移民行動の第三世代にあたります。第一世代は、故郷を懐かしんで様々な場所に集まり、様々な歌を生み出し、豊かな文化を生みました。歌声喫茶から始まり、サークル、居酒屋、ニューミュージック様々な文化現象はこの世代のものです。第二世代は、今回のフランス暴動と同様に非常に荒れました。暴走族や校内暴力は、この世代のものです。第三世代は、人々の大移動と社会の変動はおさまり、人々は定着し、そしてそこに残された世代です。第三世代にとって日本の文化は、世代的な連続性の無い、不安定な継承物です。例えば、日本には現在も沢山の祭りが残されていますが、その祭りと担い手は切り離されています。戦後の第三世代にとって、新しい定着地の古い文化を受け継ぐ理由は、何もありません。現在の日本は、国全体がそういう状態にあります。
20年ほど前から、日系南米人が日本にやってきました。自覚的移民ではないために、その過程は混乱していますが、結局彼らも、かつて地方出の日本人が住んだように、団地に住み始め、ディスコに集まり、夏になると海岸に集まり、週末には駅前に集まります。今は、第二世代が登場し始めています。団地には、かつて見たような改造車が並び、不登校が問題になり始めています。言語の問題を別とすると、現代の日本人と外国人労働者は、非常に似た存在であり問題意識の共有が可能です。ここに日本における外国人労働者問題の鍵があります。
フランス等では、同国人の国内移動が大規模にはありませんでした。移民とは、外国人労働者だったわけです。この点で、戦後の日本は、移民だらけのアメリカに似ていて、アメリカに問題解決の方法を探す方が良いかもしれません。第一世代が、社会についてより良く情報を入手でき、第二世代以降が、うまく教育課程に乗ることが、重要なポイントになります。そして同時並行に、日本人は、戦後の第三世代に日本そのものを継承していく問題に取り組む必要もあります。
また、言語の問題を緩和する視点から、会話日本語に似た言語体系を持つ国々への潜在的な接近可能性にも留意する必要があります。短期間で日本語の会話に慣れる可能性が高い彼らは、移民の第一世代の問題を緩和する可能性が高いからです。
中国人の単純労働者については、当面は避けたほうが無難だと思います。
これまでのいろいろな情報や、戦前に台湾で経験した大陸中国人労働者の経験をみると。うまくいくとは思えません。
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