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2006-07-29 00:00
「多様性の尊重」をどう生かすか
関 士郎
会社員
>> 飯塚さやか氏が7月27日の投稿「東アジアのアイデンティティについて」において、「『多様性を認識し、尊重する』ことを東アジアのアイデンティティを育てていく上での基盤とすべきである」と論じておられることに関して私見を述べたいと思います。
>>
>> 確かに東アジアには種々の面で多様性があり、そうした中で東アジア共同体を形成して行くためには政策報告書「東アジア共同体構想の現状、背景と日本の戦略」の政策提言にあるように「ゆるやかなアイアデンティティ形成」をめざすことが必要であり、そのためには「多様性を認識し、尊重すること」を基盤としていくことは有益なアプローチと考えます。そのためには東アジア共同体に向けて関係国の間で協力関係を進めていく上での行動規範の一つとして「多様性の尊重」を採りいれることが考えられますが、ただその際併せて意識しておかなければいけないことは、「多様性を尊重すること」は時として問題の先送りの言い訳とされ、共同行動をとる上で足かせとなりうることです。民族、言語の多様性、文化的多様性の尊重などはそれ自体として殆ど問題はないでしょう。しかしながら、社会慣習、政治の絡む案件などとなるとそう簡単ではないと思います。他国のことだからと言ってただ尊重することが良いとは言えない状況がありうると思われます。インドのカースト制度、中国の法輪功迫害などを考えてみると理解しやすいのではないでしょうか。
>>
>> それではどうしたら良いでしょうか。国際法の大原則の一つに内政不干渉がありますが、人権問題については適用されないとの考え方が確立してきていると思います。まして東アジア共同体に向けて協力関係を共に進めようとする国々の間では、通常国内問題と考えられるような他の案件についても一層率直に話し合えて良いとも思いますが、多様性の東アジアにおいてはより丁寧な対応が求められるのかもしれません。協力を進める上での目的や普遍的価値のような原則についてより明確な合意を形成していくことができれば、おのずから「多様性の尊重」をどう適用していくかについても共通の理解が生まれてくることを期待できると考えます。
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