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2012-07-20 00:00
(連載)内向き、縮み指向では未来は拓けない(2)
鈴木 馨祐
前衆議院議員
島国である日本が世界の中で経済成長していくためには、ヒト、モノ、カネにおいて日本を世界と繋げる動脈の存在が死活的です。カネを担う国際金融、ヒトを担う国際航空、モノを担う国際物流、これらの分野においては、都合が悪くなればいつでも撤退しうる外国資本でなく国内資本が(独占でなく)複数で競合するのがまさに「国益」であり、それがまさに政治が関与してでも守るべき「公共財」です。多くの国でこの分野には国が実質的に関与していることからもそれは明らかです。
ヒトの移動を担う航空に関しては実際、震災後数ヶ月もの間、外国の航空会社は日本への直行便を休止していました。そのようなダメージを日本経済に与えないようにするためには、二社しかない国内の大手航空会社を守ることが公共の利益のために必要です。それがどちらの会社であろうが。それが今では「公共財」の意味を鉄道や道路と同じ「生活路線」の面だけに一面的に解釈し、不採算の地方路線の復活をさせ国際線事業の拡大をさせないといった議論が横行している。明らかにこれは外を見ない内向きな議論といわざるをえません。もちろん再生対象の一企業としてミクロで見れば、日本航空にもまだまだ再生に向けて改善が必要な問題は残っていると思われます。
そこをキチンと指摘し改革を進めさせ、撤退路線も含め国際的なヒトの流れを公共財として一刻も早くしっかりと担わせる。さらにもしも再生の枠組み自体で見直しが必要な点があれば分析・検証をし今後の再生のケースに生かす(海外投資家の日本への信用を考えれば、たとえ面白くなくとも、いったん進めたプロジェクトにおいて結果を受けて仕組み自体を事後的に変更・遡及させることはすべきでない)、仮に公正を欠くのであれば例外的措置として二社のうちの片方を後ろ向きに抑えるのではなく両方が国際的に競争力をつけられるよう前向きに支援を行う、あるいはヒトの移動、経済を活性化する政策を打ち出す、というのが本来の政治の責任のはずです。
TPPの問題もそうですが、このように様々な点において非常に内向きな風が、最近政治全体を覆ってしまっています。しかし、内向き、縮み指向では未来は決して拓けません。新しい世代の政治家として、10年後、20年後に向け、着実に必要な改革を進めていける政治を実現出来るよう頑張って修練していきたいと思います。(おわり)
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