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2012-05-12 00:00
(連載)国民のカネを国内に向けず大災厄招く政権の異常(1)
田村 秀男
ジャーナリスト
政権の間違った路線は、とてつもない政策の誤りを生み、国と国民を破滅させる。大災厄は政府による巨大犯罪である。休日に郷里の四国からやってきた旧友を、東京ゲートブリッジに案内した。2月に開通した巨大橋は、耐用年数100年、最新の免震構造や太陽光発電システム導入と日本の建築技術の粋を集めている。威容を眺めながら、友はつぶやいた。「でも田舎じゃ、大橋にヒビが入っても建て直すカネもなくて大騒ぎだよ」。
各地で社会資本(インフラ)の劣化や毀損事故が相次いでいる。日本のインフラは1960年代の高度成長期に集中整備されたが、老朽化が激しい。インフラの多くは現在の耐震基準を満たしていない。「首都直下地震、東海・東南海・南海の連動地震の危機が迫りつつある」(藤井聡・京都大学大学院教授)という専門家の警告が重くのしかかる。
地元でできることは緊急時の避難などに限られる。巨大地震・津波にも耐えられるインフラの整備を急ぐのは国の役割なのだが、政官の関心はもっぱら、消費増税関連法案に絞られている。巨大地震に備えるための財政出動よりも、大型増税を急ぐべきなのか。野田佳彦首相らが強調するように、財政破綻を意味する「ギリシャ化」が明日にでも起きるのか。
日本は、政府債務の大半を海外に負うギリシャなどユーロ圏の問題国と違い、政府債務の9割以上は国内で消化されている。この安心感から日本国債は世界で最も安定した金融商品として買われるので、その金利は主要国中最も低い。国内総生産(GDP)比で政府債務が増え続けてきた元凶は国民の所得を細らせるデフレにある。日本では1930年代の「大恐慌時代」の米国をしのぐ深刻なデフレ不況が続いている。過去20年もの間、日本の経済実額規模はゼロ成長、一般会計税収は20兆円も細った。(つづく)
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