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2012-03-20 00:00
(連載)東シナ海の日中境界問題について(2)
鈴木 馨祐
前衆議院議員
そうした中で、中国側は、既成事実の積み上げの目的もあって中間線よりも日本側の海域を係争海域として、調査を行ったり様々な行動をとっています。その一連の流れの中にあるのが今回の東シナ海のガス田問題です。
本来であれば外務省が国会で私への答弁で明らかにしたように、日中間で合意ができていない以上は、我が国が我が国の領土から200海里のEEZの権利を放棄していないわけで、我が国にとっての「係争海域」は当然中国が盛んに主張しているような日中中間線の日本側ではなく中間線よりも中国側の海域になるわけです。どうもこのところの民主党政権や政府の対応を見ていると、我が国までも日中中間線よりも日本側が係争海域と捉え、それよりも中国側の海域については権利の主張を控えているような気がしてなりません。
例えば今回の「樫」ガス田などは実はその係争海域の中にあるわけです。従って、境界の画定合意ができていない段階では、我が国の排他的な権利を主張すべきものであり、開発を進める権利も(反古にされつつある日中合意で自発的に留保してはいますが)存在しています。そうした主張をキチンと国際社会に対しても行いつつ、係争中の海域での調査、あるいは場合によっては試掘などの具体的な行動も中国側の中間線への態度を見極めつつとっていくことが今こそ必要とされています。
またもし、政権や政府がこうした態度を中国への過剰な配慮の結果とれていないとすれば、中国海軍の急激な軍拡・近代化も明らかになっている状況では、この東シナ海の境界問題は大きな禍根を将来に残しかねないわけですから、我々一人一人が声を大にしてこうした要求をしていかねばなりません。今年は中国でトップリーダーの交代が予定されています。最初が肝心です。はじめの対応で配慮しすぎれば、おそらくそれ以上に強硬な態度を中国側は今後とってくることになる可能性が高い。それが歴史の教訓でもあります。(おわり)
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