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2006-07-18 00:00
「島国根性」からの脱皮をはかれ
目黒秀樹
会社員
7月12日付けの井口泰教授の「CEACコラム」記事を拝見しました。井口教授の「(このままでは)高い技能を持たない外国人の大量流入が続くだろう。第二に、外国人の不安定就労の増加で、社会保険の未加入や地方税の不払いなどの問題が深刻化しよう。
さらに、日本は東アジアで人材開発・移動の面で大した貢献ができない、魅力のない国に転落するだろう
」という指摘に同感ですので、下記に私の所見を述べ、議論を敷衍したいと思います。
現在でも「国際会議でインド人の発言を抑え、日本人に発言させることができる議長は名議長」という話がある位、日本人の国際会議での沈黙はビジネスの世界でも定評のあるところですが、これは日本人の語学力だけの問題ではなく、論理的な思考能力とディベート力の不足ではないかというのが、私の経験からの推測です。企業のグローバル化の度合は、International(国内市場向けの製品に海外から注文がきて、「本社」に国際部等の担当部署ができる)、Multinational(各国市場のオペレーションはその各国担当の法人に権限委譲されるが、そのトップはまだ現地国籍者ではなく、重要な意思決定は「本社」が行なう)、Global(国籍にこだわらないボード・メンバーから構成されるボードが意思決定を行なう)の3段階を経て進化するとされていますが、「グローバルに考え」、「ローカルに行動」する人材が求められているわけで、東アジアにおける人材開発・移動への日本の貢献を早急に強化する必要があると考えます。
ところが、日本社会は一般的に海外労働力受け入れに関しては、未だ「総論賛成・各論反対」の色が濃く、「帰国子女」に対してすら公立小中校では「いじめ」が起こるという状況で、従来日本の良さとされてきた「仲間意識」や「集団主義」が、逆に足を引っ張っているようです。井口教授の政策的な提言に加えて、この「島国根性」からの脱皮をはかることが、日本と日本人にとって今後の大きな課題と考えますが如何でしょうか。
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