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2011-11-22 00:00
蜜月の中パ関係-カラコルムより高く
川上 高司
拓殖大学教授
パキスタンとアメリカの関係はいまや最悪を通り越して危険水域に入っている。アフガニスタンとの国境付近に潜む各部族に対してハッカニ・グループとつながりのあるメンバーが「アメリカとの聖戦」を呼びかけていると、カラチのDAWNCOM誌電子版伝えている。アメリカが、ハッカニ・グループに対して地上部隊を送ってきたら、「パキスタンをあげて闘おう」と本気である。そもそもハッカニは、ソ連とアフガニスタンが闘っていた時にはCIAのために活動していたのだが、その後アルカイダ側に転換していまでは反米の象徴のようになっている。
アメリカはアフガニスタンとの国境地帯には空爆や夜間襲撃などで一般市民を巻き添えにしてきているので、この地域にはその不満が強い。しかもこの地域はもともとがパキスタンの中央政府の支配も嫌い、パキスタン軍の攻撃にもしばしばさらされており根強い反政府意識が浸透している。
しかし今回は政府レベルでもアメリカへの警告がなされている。パキスタンがまるでテロ組織を支援しているかのような言い分は両国の信頼関係を傷つけるだけでなく、パキスタン国民が反米抗争を盛り上げたとしても政府はそれを止められない、とジラニ首相は同誌に語った。まるで反米抗争を容認するかのような口調である。
翻って中国との関係は「長年の友」であり、その信頼関係は「山よりも高く海よりも深く、鋼鉄よりも堅くはちみつより甘い」のであり、中国の敵は我々の敵であるとジラニ首相は言い切る。まさに熱愛関係なのである。DAWN 誌によれば、クリントン長官は国連総会の折、中国外相に「パキスタンのことで話し合いたい」と申し入れ、米パ問題で協力を仰いだ。国務省の高官は「中パ関係を考えれば、中国との話し合いは緊急課題だ」と述べている。経済だけでなく、国際関係の分野でも中国は存在感が大きくなりつつある。
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