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2011-10-28 00:00
山下英次氏の論稿を読みコメントする
中山 太郎
団体職員
山下英次氏の「中国高速列車とチェルノブイリ」は、色々考えさせる読み応えのある論稿であった。中国社会の激変は、中国で長年仕事をしてきた私も明日にでもあり得ると考える。87年の胡耀邦総書記失脚の端緒となった中国各地でのデモでは、一夜にして、上海人民広場が、群集で埋まった。
歴史認識問題についても、「中国が共産主義国のうちは難しい」との、見方に大賛成である。最近、日中の学者が「共同研究」を行い、第1回目の報告書が出た。これの意義は認めるのにやぶさかではないが、そもそも、共産主義国においては、学問の自由は無い。日中間の政治的雰囲気を改良するために、共同研究をおこなうのだ。歴史の見解はそれに従属せよとの、学問の自立の無い、学問の真理追及をないがしろにする中国側の見解は、到底まともな西側の学者には受け入れられないだろう。
但し、中国の変革、民主化への動きが、必ずしも、日本に取り、有利なものとはならない可能性も念頭に置かねばならない。過去、わが国は、中国の近代化を助けるために、多大な円借その他の支援を行い、めでたく中国は、経済大国となりつつあるが、その方向性は必ずしも、日本を始め西側世界が期待したモノではなさそうだ。過去の屈辱を晴らすことが最大の使命とも取れる最近の行いだ。
日中関係は、よくなりつつある。中国も昨年度の尖閣問題などで、日本を過度に米側へと追いやった外交を反省しているとの見方が、最近の日本では、もっぱらだが、プレイヤーの多元化してきている、中国外交を予測することはきわめて難しい。過去に世界情勢判断においても音痴のきらいのあった我が国外交関係者は、慎重に橋を渡るべきだ。ドイツ進撃に幻惑された、戦前の日本外交の再現は止めなければならない。その意味で、TPP参加は、わが国存亡がかかる命題だと思われる。こうしたチームプレーでなければ、中国のみか、EUにも足元を見られるだろう。
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