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2006-07-01 00:00
情報革命が東アジアにおいて持つ特別な意味合い
関 士郎
会社員
6月28日付の進藤栄一氏の「CEACコラム」における論説「21世紀情報革命が促す東アジア共同体」を興味深く読ませていただき、情報革命の意味を改めて認識しました。しかし、進藤氏の論説の「かつて19世紀産業革命が『ヨーロッパの時代』を生み、20世紀工業革命が『アメリカの時代』をもたらしたように、いま21世紀情報革命が『アジアの時代』の到来を促しています」という論旨は、この論説では貫徹されていないように思いました。情報革命は地理的限定なく普遍的に起こっているわけですが、それがどうして特に東アジア共同体だけを促進することになるのか、あるいは東アジアにおいて特別な意味合いを持つことになるのかという点について、まったく論及がないからです。
そこで、この点について、私見を付け加え、進藤氏の論説を補完したいと思いますが、ご批判があれば承りたいと存じます。私としては、情報革命は貿易・直接投資関係、あるいは国際分業関係が既に存在する場合にはそれらを更に加速的に進める、または新形態の分業を発展させるものであり、そのゆえに既に地理的、歴史的に関係が深い日本と東アジア地域との間で大きな力を発揮するもの、その結果日本と同地域諸国間の相互依存関係を加速させ、もって東アジア共同体への動きを促進すると言うことになるのではないかと考えています。
この点については、西ヨーロッパや北アメリカも当然妥当することになり、そのゆえにEUあるいはNAFTAの発展があるわけですが、それ以外の世界各地域との比較ということになると、東アジアが断然情報革命の最大の受益者ということになり、それが「21世紀情報革命が促す東アジア共同体」という進藤氏の論旨につながるものと考えます。
東アジア共同体に向けて今後乗り越えてゆかねばならぬ壁は少なくありませんが、そのためにも域内諸国民の間での相互理解の増進は不可欠です。情報革命によって文字、音、映像が瞬時に伝わるようになった結果お互いのことを知る機会が加速的に大きくなってきており、これが諸困難を乗り越えていく上で力となるでしょう。残念なことに現状では、中国やミャンマー等では重要な情報は政府の検閲により遮断されていると聞きますが、進藤教授が論じられるとおり、時差を伴いながらも促進される民主化過程の中で、こうした否定的な措置も影を潜めることを期待したいと思います。
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