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2006-06-26 00:00
賛成だが、事前の準備は万全を尽くしてほしい
浜崎真一郎
大学教授
小島朋之氏の「日中でも歴史の共同研究を進めよ」と題する6月23日付けの「CEACコラム」記事の提案は傾聴に値する。小島氏が最初に、文化、歴史や価値観を異にする日中間での「歴史認識の共有は不可能である」ことを認め、そこから出発して、せめて「異なる歴史認識の相互理解を深める」ために、その前提条件となる「歴史事実の共有や事実確定のための共同研究をやろう」と提案しているのは、きわめて賢明な提案である。
「南京虐殺」事件をはじめとして、日中戦争にかかわる諸事件の事実関係については、その人数の問題一つをとっても、中国当局や在米中国系ジャーナリストによる「数字の誇大化」もあり、その確定、共有は至難の仕事である。それだけに、これに取り組む必要は確実にあり、最近中国当局側にも「数字の誇大化」を戒める動きがあるとすれば、評価できることである。
しかし、実際にこのような共同作業に着手することになるとすれば、両国間において公正な作業を行うにふさわしい環境を整備することが、事前に確保される必要がある。まずは日中間に全般的に良好な雰囲気が回復されていることが必須条件であろう。それが醸成されていない状況下で過早に取り組めば、この作業はむしろ双方の不信感や対立意識を深めるという逆効果に終わりかねない。従って、日中間の歴史共同研究は、いずれ必ず実施すべきことであるが、その実施については、準備に十分慎重を期し、適切な環境や条件を確保してから臨むことが大切であると考える。
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