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2011-08-03 00:00
(連載)疑われるFIFAの見識(1)
山下 英次
大阪市立大学名誉教授
女子サッカー世界杯における「なでしこジャパン」が示した不屈の精神と優勝は、日本中に大きな喜びをもたらした。国民栄誉賞が決まったことは良かったが、石原慎太郎都知事が提案したように、銀座辺りで凱旋パレードを開催した方が、国民はより盛り上がったのではないだろうか。また、3.11大震災後の復興を日本の再活性化につなげるには、もう一度、日本でオリピックを目指そうという国民的な盛り上がりも必要かもしれない。
ところで、今回は、女子サッカー世界杯で気になったFIFA(国際サッカー連盟)の大会運営について、少々もの申すこととしたい。筆者が気になったのは、予選リーグの日本にとっての最終戦、日本が「0:2」で負けた対イングランド戦(7月5日)である。この試合で、FIFAの運営について疑問に思った点が、2点ある。
第1は、イングランドと共通の国家元首(英国エリザベス女王)を戴くカナダ人が、この試合の主審を務めていたことである。これは、一種の利益相反である。私の見る限り、少なくとも2回(前半・後半にそれぞれ1回づつ)、日本の攻撃中、明らかに日本側ボールのコーナー・キックとするべきところを、イングランド側ボールのゴール・キックと判断していた。すなわち、日本の大きなチャンスが2回消えたわけである。再現されたスローモーション・ビデオでも、明らかに誤審であると私には見えた。
カナダには、ケベック州にフランス語を話す人たちが住んでおり、彼らの中には、ケベックのカナダからの独立を主張する人たちも少なくない。これらの人たちは英国に全くシンパシーを感じないのだろうが、他の多くのカナダ人は異なる。2011年6月30日からの1週間強、ウィリアム王子(カナダの将来の国家元首)とキャスリーン妃の夫妻(ケンブリッジ公爵夫妻)がカナダを訪問したが、その際、カナダ国民の多くが熱狂的に歓迎したことは記憶に新しい。イングランドの試合に、共通の国家元首を戴くカナダ人を主審に起用したことについては、FIFA(国際サッカー連盟)の見識が問われる。(つづく)
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