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2006-06-07 00:00
世代間の認識の格差を無視すべきでない
佐伯良子
学生
吉田春樹先生から「4月25日付けの佐伯良子さんの投稿『大東亜戦争という呼称には賛成できない』を拝見しました。反論ありがとうございました。私も、あの戦争を特別の意味のある『大東亜戦争』という言葉で呼ぶことには迷っています」とのご返答を頂戴し、恐縮しております。ありがとうございました。その後、議論の輪が広がってきているようで、いろいろな方のご意見を大変興味深く拝見させていただいております。
「アジア太平洋戦争」との呼称が提案されていることについては、私としては、この名称が、戦争に関与したすべての国及び人々にとって戦争を的確に表現し、またニュートラルな印象を与えるものだと思いました。他方、中村将史さんのご意見には頷かされました。あの戦争については、特に日本のアジア侵略については、それが戦後60年経った今でも日本人にとってはセンシティブなトピックであるため、議論をすること自体がタブー視されている傾向があり、この状況はなんとか打破し、よりオープンな議論をつうじて国民的なコンセンサスの形成を目指す必要があると思います。
また、そのようなコンセンサスを形成する上で世代間の認識のギャップにも注目する必要があると思います。私どもの世代は、あの戦争を直接経験はしていませんが、湾岸戦争や9・11、そして最近のイラク情勢などを通して私どもなりの戦争観を形成しています。自衛隊の海外派遣等の国際平和協力をつうじて世界の紛争に関与することも経験しております。他方、中国大陸での反日運動へは不快感を否めません。この現状からも、私どもの世代は、第二次世界大戦を経験した方々や戦後世代の方々とは違った見解を、戦争に関して、また戦争責任に関して持っていると思われます。あの戦争について日本人のコンセンサスを形成しようとするならば、世代間に存在する認識の格差をまったく無視することは許されないと思います。しかし、いずれにせよ、そのような議論をつうじて、あの戦争に関する日本人のコンセンサスが一日も早く形成されることを期待したいと思います。
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