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2006-05-13 00:00
まず国際宣伝合戦で後れをとるな
斉藤良一
会社員
「CEACコラム」のなかで伊藤元重氏は「なぜ、日本の努力にもかかわらず、東南アジア諸国の人々の目には日本が地域連携の動きに積極的ではないと映るのだろうか」と設問し、「農業自由化や人の移動に抵抗を続ける日本の姿」だけでなく、「それ以上に重要なことは、一連の行動の先に日本がどのような地域ビジョンを描いているのか見えてこないということがある」として、ビジョンの欠如を最大の理由に掲げておられる。
ビジョンの欠如が問題であることには、私も異論はないが、それと同時に、それ以上に緊急の問題として、私が指摘したいのは、日本が国際宣伝合戦において著しく後れをとっているということである。中国が東南アジア各国やASEAN自体との自由貿易協定(FTA)を日本よりも先に締結したことは事実であるが、中国がこれまでに締結したFTAはいずれも純粋に物の取引のみに関するFTAである。これに対して、日本がこれまでに締結し、または現在交渉中の協定は、すべて物の自由貿易のみならず、投資促進や人の移動等を含む経済連携協定(EPA)である。
この差は大きな差である。しかし、国際的には中国のFTAと日本のEPAの質の違いはほとんど話題となっていない。日本の協定締結の遅れだけが喧伝されている。日本は、すでに締結した協定や現在取り組んでいる協定交渉がどのようなものなのかを国際的に説明する努力を強化すべきである。それなしには、たとえビジョンを打ち出しても結果は同じであり、状況は変わらないだろうと思う。
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