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2010-06-09 00:00
菅・民主党政権の内包する亀井・国民新党との決裂の芽
四条 秀雄
不動産業
新しい民主党政権は、鳩山政権の安保・財政的な迷走から常識的な進路へと日本を連れ戻したようにみえる。しかし、鳩山政権が社民党との決裂から破綻したように、菅政権もまた国民新党との決裂の芽を内包している危うさがある。だから、菅政権の最初の仕事は亀井氏の説得でなくてはならないだろう。菅氏の経済政策は、ケインズ経済学が理論的土台になっていると言われる。そしてまた、奇妙なことに、亀井氏の依拠する経済学もケインズ経済学であるとされる。しかし、増税に関しては、二人は全く意見を異にしている。また、亀井氏は郵政民営化を旧に復する政策の中心にいる政治家でもある。なぜこんなことになっているのだろうか?
問題は、亀井氏の信じているケインズ理論が、古き良き素晴らしき高度成長時代の理論であるためだろう。日本の高度成長期を支えたブレトンウッズ体制は、為替などを安定させた一国閉鎖経済の多国間結合のようなものだった。米国経済だけが太陽のように圧倒的に大きくて、他の諸国はその光の恩恵を受けて、自国経済を運営している体制だった。当時の他の諸国は、日本も含めて、それぞれに惑星を構成して、米国という恒星の周りを公転していたのだ。亀井氏のケインズ理論は、この世が日本一国なら全く可能だ。どんなに財政支出を増やしても、働き者の質素倹約の日本人の国では、生産は常に消費以上であるから、政府はほぼ無限に国債を発行し続けることができるだろう。景気が良ければ、今のように出生率が落ちることも無かっただろう。
しかし、残念なことに、現実の世界は日本だけではない。国債残高は無限に積み上がることはないだろう。供給が増えたものは、潜在的には安くなっているのだ。亀井氏が郵政を体を張って守っても、積みあがった国債が崩れる時は、必ず来るだろうし、その前に亀井氏が寿命で死んでしまうかもしれない。
これに対して、菅氏のケインズ理論は新しい見方に拠っている。その世界では、米国もまた大きいけれども惑星の一つに過ぎない。新しい太陽は、人々の文化であり、信条であり、欲望であり、嗜好であり、宗教であり、その他諸々あまりにも雑多なものの大きな融合であり、反応が手に負えないものである。新しいケインズ経済学は、そうした不確実な太陽の燃焼を、安定的に制御することを目的にしている。人口が安定し、嗜好が安定し、欲望が安定し、それでようやく経済の安定が得られる。何を優先するかには、政治環境によって様々な場合があるだろう。菅政権は雇用を安定させる。日本人全てを活用する(働かせる)ことを目標にすると言っている。このことを亀井氏に納得させないといけないだろう
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