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2006-05-05 00:00
「共通の価値観」より「共通の利益」が重要
佐伯良子
大学生
「CEACコラム」に掲載された谷口誠氏の論文「危機的アジア外交をいかに立て直すか(3)」のなかで谷口氏の提起した「共通の価値観の必要性」について、コメントさせていただきます。
谷口氏は「アジア人である日本人が『日米間には共通の価値観がある』と言い切ることには違和感を持たざるをえない」と主張しておられますが、私は、日本人が「日米間には共通の価値観がある」というとき、それは現状を説明しているのではなく、願望を述べているのだと思います。そしてこの日本人の対米偏重の願望こそが、今後のアジア外交を考える上で日本人の自戒すべき点であると思います。
また、これまで求心力維持のための「道具」として国家によって利用されてきたナショナリズムが、徐々に政府のコントロールを外れて、一人歩きを始め、外交上ネガティブな影響力を持つようになってきていることが注目されます。
私は、価値観というものを国家ベースで考えることに否定的です。文化やアイデンティティを国家権力によってコントロールすることには限界があり、それを外交戦略とすることはむしろ外交の安定性を損ねると思います。「共通の価値観」のもとに協力するというのではなく、「共通の利益」を追求するためにタッグを組むといった、現実主義的側面を重視することが必要だと思います。
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