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2009-11-25 00:00
「西欧文明」と「中華文明」の生成と発展を比較する
吉田 重信
中国研究家
「東アジアのエラスムス計画」と題する、2006年12月27日付けの四条秀雄氏の興味深い論考に触発されて、西欧文明圏と中華文明圏の発達過程を、言語を拠りどころに、さらに考察してみたい。西欧文明圏は、ローマ帝国に侵入したまたは周辺に居住したゲルマン族によって、ギリシア語とラテン語を媒介にして、担われ発展した。仏、独、英などは、ギリシア語とラテン語を抽象的観念言語として取り入れながら、それぞれの土着言語を使って、思考体系を充実した。この蓄積によって、今日の西欧世界全体の発展と遺産がある。
中国は、古代において漢語とその充実した思考体系によって、周辺民族を啓発した。その最も大きな恩恵を受けたのが日本である。日本は、漢語文明を基礎に独自の文化、文明を発展させた。
その間、中国は、古代文明をさらに発展させず、また、日本の発達した文物も摂取しなかったので、停滞のうちにとどまった。日本は、近世において西欧文物に接し、漢語の新たな組み合わせにより翻訳言語を作り、西欧の文物を摂取した。中国も日本のやり方を真似た。たとえば、日本人による造語「形而上学」などである。
今日、西欧の科学技術を中心とする文物の摂取にあたり、日本は専らカタカナの使用(たとえば、「コンピュータ」)により、中国は独自の漢語表現(たとえば、「電脳」)により、対応しているが、両者には調整統一がない。今後、「中華文明圏」は、日本、韓国、台湾などの周辺諸国による寄与と中国自身の発展によってもたらせるだろう。
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