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2009-11-09 00:00
日本はAPECで米国と協力せよ
岡崎 久彦
岡崎研究所理事長
11月にシンガポールで開かれるAPEC首脳会議を前に、Kurt Tong・APEC米代表代理とWendy Cutler・USTR日本=韓国=APEC担当次席が、米下院アジア・太平洋小委員会で、APECについて証言を行っています。いずれの証言も、APECのこれまでの業績については「投資・貿易・環境問題などで有益な討議を行い、提言をしてきた」と一般的に述べているだけで、具体的な内容はなく、むしろ、APECが、米国が首脳レベルで参加している唯一の機構であり、中国、台湾も参加していることを強調しています。
また、強いて言えば、APECとG-20の協力関係に力点が置かれており、例えばトンは「G-20の半分近くはAPECのメンバーと重なるので、G-20とAPECは持ちつ持たれつの関係にあり、APECはG-20の活動に協力する役割を持っている」と述べ、カトラーも「APEC全体で、保護貿易反対のG-20の約束を2010年まで守ると約束した」と述べています。
そして日本を「友人であり、同盟国である」と呼んで、鳩山新政府が透明性を強調していることや、知的所有権などについて日本と協力出来ることに期待を表明し、「日本が来年、米国が再来年、主催するAPEC首脳会議は、米国が鳩山新政権と協力するチャンスだ」と論じています。実は、かつて中国が米国を除外したアジア共同体を提案し、米国がそれに不満を表明した際、日本は、内々、米国がせっかくAPECを作って置きながら、その後出来たNAFTAの方を重視して、APECに出席しなくなったことに注意を促し、その結果、米国は2005年以降、APEC首脳会議に出席するようになったと言われています。
APEC自身の業績は乏しく、この証言も専らG-20との協力に言及しているのは、過去におけるAPECの活動が不活発だったからですが、現在米国は、来年と再来年の首脳会議には本腰を入れ、日本の新政権とも協力して、改めてAPECを実のあるものしようとしています。日本としては、このチャンスを活かすべきでしょう。
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