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2006-04-23 00:00
東アジア諸国がどれだけ率直に議論できるかが鍵
浜崎真一郎
大学教授
東アジア・シンクタンク・ネットワーク(NEAT)の作業部会で「非伝統的安全保障と環境問題」を取り上げるというのは、東アジアの現状に照らし非常に時宜を得たことと思われる。伝統的安全保障、つまり朝鮮半島とか、台湾海峡とかをめぐる国家間安全保障の問題は、冷戦期なみのパワー・ポリティクスの世界であり、とても「共同体」作りなどの視野には入ってこない。しかし、テロ、海賊、人身売買、武器輸出、森林不法伐採、鳥インフルエンザなどの非伝統的安全保障問題であれば、各国が協力し、お互いに問題解決を支援しあうことは可能であり、そこから「共同体」作りへの展望も開けてくる可能性がある。
あとは各国がどれだけ率直に自国内の実情を語り、協力の方途を共に協議できるか、ということであろう。各国が面子や対抗心、政治的利益をおもんばかり、本音の議論ができなければ、皮相な一面的討議に終わる危険もある。
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