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2009-10-23 00:00
(連載)羽田国際ハブ空港化問題について(2)
関山 健
東京財団研究員
羽田空港と成田空港の間では、成田空港の建設経緯を背景に、これまで伝統的な内際分離策が原則として維持されてきた。すなわち、国内線は羽田空港、国際線は成田空港という棲み分けである。しかしながら、羽田空港再拡張事業を契機に国際定期便が就航することとされており、とりあえず昼間時間帯に3万回分の国際線の枠が用意されることとなる。その増枠分について、首都圏の空の限られた容量をより効果的に利用する観点からは、アジア域内での近距離便を羽田空港に集中させるのが合理的だ、と筆者は考える。
10時間以上のフライト時間を要する欧米便に比べて、数時間のフライト時間で済むアジア諸国との路線については、羽田空港の最大のメリットである東京都心への近さが相対的に活きるからである。また、羽田空港には豊富な国内線ネットワークがあることから、羽田空港をハブにアジア諸国の主要空港と日本の地方空港とがスムーズにつながるようにもなる。
実際、2003年10月から羽田空港と韓国ソウルの金浦空港との間に国際旅客チャーター便が就航しており、例外的な取り組みとして羽田空港はアジアへの玄関として利用されつつある。最初は一日に4往復であったが、日韓両国のビジネス客にも観光客にも大変好評であったことから、今では一日8往復に倍増されている。
東京都心部から羽田空港までは30分から1時間、金浦空港からソウル中心部もやはり30分から1時間である。これが成田・仁川間のフライトを利用するとすれば、両国内の陸上移動だけでそれぞれ1時間ずつ合計2時間以上はロスすることになろう。東京・ソウル間のフライト時間が約2時間強であるから、このロスは相対的に言って大きい。もし、羽田・金浦間のフライトなら、朝9時の大韓航空に乗ってソウルに向かい、ソウル市内でランチを食べ、午後をまるまる商談にでもショッピングにでも使い、さらに夕食を韓国で食べたとしても、20時半の大韓航空に乗って東京へ日帰りすることが可能となる。(つづく)
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