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2009-08-10 00:00
新疆暴動とポスト胡をめぐる権力闘争
舛島 貞
大学准教授
7月5日、新疆でウイグル族による暴動が発生した。ローマにいた胡錦濤主席は、外交日程を切り上げて急きょ帰国した。事態はそれほど深刻であったのかと問われれば、「鎮圧」そのものは殆ど問題にならなかった。問題になるとすれば「どのように」事態を収拾させるのかという問題であった。
反中国政府系のメディアは、この緊急帰国の背後には中国共産党内部の権力闘争があると指摘した。特に、広東省書記の汪洋、新疆ウイグル自治区書記の王楽泉、そして中央で治安を担当する周永康や公安担当者である孟建柱らの名が躍った。つまり、江沢民派と目される周・王・孟と胡錦濤派と目される汪、あるいは李克強との間で、この新疆の案件をめぐって、あるいは胡主席の留守をねらって、何かしらの権力闘争が勃発しようとしている、という報道が駆け巡ったのである。
胡主席は、帰国後に中央政治局委員会を開催し、事態の収拾に向けて一定の方針を定め、この案件が政治闘争に利用される可能性は下がったようだ。中国ではすでにポスト胡錦濤・温家宝をめぐる駆け引きがはじまっている。アメリカとの協調を打ち出し、間もなく世界第二の経済大国になろうとしている中国が、比較的リベラルに進むのか、あるいは実質的には利権重視型の保守に進むのか。それは日本にとっても、東アジアにとっても看過できないことである。
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