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2009-08-03 00:00
◎「小沢院政」必至の民主党政権
杉浦正章
政治評論家
塩爺こと塩川正十郎が、「(民主党政権は)院政になる」と予言している。あの民主党前代表・小沢一郎による院政である。確かにそうだ。私もそう思う。今展開している“小沢チルドレン”作りがその証拠である。今回の総選挙で民主党が政権に達するには、チルドレンの大量当選が不可欠であり、流れはその方向にある。事実上の「小沢派」の拡大であり、その力を背景に、党内政治を左右することになるだろう。「民主党政権」は、平家滅亡まで続いたあの「院政時代」になるかもしれない。
とにかく小沢の刺客擁立はすさまじい。元首相・小泉純一郎のやった方式を逆手に取った全くの“猿まね”ではあるが、憶面もなくやっている。福田康夫、森喜朗、太田昭宏、久間章生など、これはと思う政治家に次々と“くのいち”を刺客に立て続けている。おおむね「美人で知性的で何も知らない」候補だ。順風満帆の追い風の時は誰を立てても当選する最近の小選挙区制の“定理”を実践しているのである。与党候補らは、普段なら鼻も引っ掛けない泡沫(ほうまつ)候補に、脇腹にドスを突きつけられたような恐怖感を覚えている。今更「有権者の意識の低さ」などを言っても始まらない。「二番煎じはもう良い」などと言う風潮でもなさそうである。有権者は面白がっている。
その小沢主導で決まったチルドレンの当選は最大で140議席にも達する、と同党幹部は予測しており、それを操れるのが小沢だ。小沢をどう処遇するかだが、“お坊ちゃま首相・鳩山由紀夫”は恐らく小沢をコントロールできまい。内閣に置いても、党に置いても、前門の虎にもなるし、後門の狼にもなる。しかし内閣に置いた場合、すぐに始まる西松事件の裁判で内閣は連日マスコミの批判に曝される。鳩山も気楽な野党党首時代のように、小沢をかばってはいられなくなる。だいいち自らの政治資金虚偽申告問題も決着がついていない状況下である。とても入閣はさせられまい。入閣すれば「事実上の副総理」とマスコミは書く。総理と副総理がそろって政治資金疑惑では、発足早々から政権はぐらつく。
したがって鳩山は、小沢を党に置いておくに違いない。小沢は喜んで民主党を“貰い受ける”ことになる。マニフェストによれば、民主党は100人もの政治家を政府内に送り込む。まさか何も知らないチルドレンを送り込むわけにも行くまい。一応経験者でなければ、役にたたない。加えて国会の主要委員会の委員長などに主要な政治家は取られる。党内は、いくら民主党が過半数を取っても、空き城同様となり、小沢が“城代”などでなく“城主”となる。内閣と党の“二重権力体制”はこうして生まれることになるだろう。二重権力体制になったら政権はどうなるか。既に内在する給油中止問題など安保問題での党内食い違いが、政務実行段階に入って顕在化することなどは、序の口だろう。いずれにせよ「民主党政権」ができれば、小沢問題が台風の眼である。
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