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2009-06-23 00:00
(連載)イラン情勢の動向を(2)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
アフマディネジャド大統領は、どこかの首相も真っ青になるくらいのばらまきを地方中心に行い、それなりの支持層を固めた他、西欧先進国の反応をネガティブ・キャンペーンの軸に据えたムサビ広報には根強い反感もあったようで、一面的な評価はまだ困難である。ただ、オイル・リッチな国がどれほど原理主義的であろうが、過激な大統領がいようが、それはそれだが、核開発にご執心だということになると話は別だし、何よりも対イスラエル政策がそれに絡んでくると、オバマさんも強い関心を持たざるを得ない。
アフマディネジャド大統領の一見奇矯に聞こえる言動(ホロコースト否定など)も、どこやらの将軍様に比べれば、上にイスラム権威を代表する合議体が存在する(それが良いか悪いかは別にして)という違いがあるし、第一20代以下の若者が人口の過半を占める、という極めて流動的な国家の指導者だ。就任以来逆風続きのオバマ政権だが、その「対話」路線にとっては、今回の選挙結果は、帰趨はともかくとして決して順風とは言えまい。それにどう対処するか。オバマ大統領の真骨頂が問われることになりそうだ。
非武装ならパレスチナ国家を認めても良い、としたたかにいってのけるイスラエルも、タフ・ネゴシエーターだ。中東情勢と核拡散が、このうえなく喫緊の政権にとっての踏み絵にならざるを得ない事態に、オバマ大統領は直面することになる。どうさばくか。どれほどの冴えを見せるか。世界は固唾をのむ。それに比べて、社長の首がどうだ、マンガ文化がどうだ、はてはノー・コメントだといったり言わなかったりするのが、最大の政治ダネだという国の格調の低さ。それでも豊かならばまだ我慢もしようが、政・官・財による超放漫経営のツケだけでいづれ半殺しにされる国民たるもの、やるせない、だけでは済まないよね。(おわり)
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