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2009-06-22 00:00
(連載)イラン情勢の動向を(1)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
イラン政情の帰趨がはっきりしない。アフマディネジャド大統領の原理主義的言動に対して批判的なムサビ氏が、対立候補に立ち、西欧メディアは希望的観測を含めてムサビ氏の勝利を期待した。80%を超える高投票率も、現状に対する不満分子の噴出を意味するものと解釈され、西欧の期待はいっそう高まった。
ところが、ふたを開けてみれば、得票率が60%を超えるアフマディネジャドの圧勝である。ムサビ支持派は、開票に組織的不正があったと主張し、街頭デモに数十万人が繰り出した、それに対して治安当局が介入・弾圧というのは、日本の報道でもおなじみだろう。
もともと、両氏のテレビ討論からして、激突の可能性は予測されていた。筆者は、イランの礼儀風俗には無知だが、両者が番組の中でお互いを呼び捨てにしたというのは、識者に言わせると、公開の席では考えられないことだという。詳細の報道は、ペルシャ語を解さない筆者としては、英米系の外国メディアに頼る他ないが、先に述べたややムサビびいきの論調を割り引いても、お互いの攻撃はロー・ブローを含めて相当なものだったようだ。
何よりも、ムサビの先駆者、いわばイスラム近代化の旗手と目されたラフサンジャニ師が、事実かどうかはともかくとして、汚職によって失脚したという事件を、保守派がムサビ氏に対するネガティブ・キャンペーンの核に据えたことは、事実のようだし、ムサビ氏の方も、アフマディネジャド大統領の激越な常軌を逸した発言がいかにイランの国益を損ねたかについて、相当な追求キャンペーンをはったようだ。(つづく)
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