ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2009-06-10 00:00
社民との連立が民主党政権のネックに
花岡 信昭
ジャーナリスト
民主党が次の総選挙で勝った場合、社民党、国民新党などとの連立政権になる。これは、たとえ民主党が単独で過半数を得たとしても同じだ。参院で民主党は単独過半数には達していない。社民党などの助けがあってはじめて「野党多数」となる。したがって、衆参のねじれを解消し、国会運営を有利に進めるうえからも、社民党などとの連立が必要になるのである。
社民党の福島瑞穂党首は6月6日のテレビ東京の報道番組で、衆院選の結果、民主党中心の連立政権に加わる条件として、憲法改正を阻止するため衆参両院の憲法審査会の議論を進めないよう求める考えを示した。このほか、(1)自衛隊を海外に派遣しない、(2)製造業派遣禁止などの労働者保護法制を強化する、などを例示した。同時に「野党連立には前向きだが、この政策は譲れないという点をきちんと整理しないといけない」と強調し、民主、国民新両党の衆院選に向けた積極的な「共通政策」づくりには、「社民党は社民党のマニフェスト(政権公約)を掲げて、選挙を戦い、議席増を果たす」と距離を置いた。
憲法審査会反対、自衛隊の海外派遣反対、労働者保護法制強化の3点が連立協議の条件ということだ。政権交代可能な2大政党制を考えた場合、とりわけ外交安保政策で水と油では、政権交代はあり得ない。かつて、村山「自社さ」政権誕生のとき、当時の社会党は、自衛隊違憲、日米安保破棄といった基本政策を一夜にしてひっくり返した。首相は自衛隊の最高指揮官なのだから、自衛隊の存在を認めない立場の人が首相をつとめることなど、できるわけがない。その当時に比べ、福島党首の発言は控えめとはいえるが、こういう社民党と一緒にやらなくてはならないとするならば、民主党中心の連立政権は危うい。
まあ、この3点が連立の基本条件というのであれば、巧みに政策協定の作文をつくりあげるのは可能だろう。小沢前代表も、自衛隊の海外派遣に反対した。だから、党内の旧社会党出身者たちとも連携をはかることができた。自民党内にも護憲論者はいるが、政治的なパワーは持ち得ていない。だから放っておいてもだいじょうぶなのだが、社民党が加わった民主党中軸連立政権だと、社民党がひっかきまわす恐れなしとしない。民主党側が社民党の意向を最大限に尊重してやらないといけないことになる。どうせ数は少ないからたいした影響はないなどと思っていると、とんでもないことになりかねない。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会