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2009-04-27 00:00
(連載)日本 戦後最大の衰退期に陥る(1)
関山 健
東京財団研究員
日本政府公表の統計によれば、昨年第4四半期のGDPはマイナス12.7%だったが、このニュースは意外だったか、それとも予想の範囲内だったか?内閣府が2月16日に発表した2008年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDP(季節調整済み)は前期比3.3%減、年率換算では12.7%減と急激な落ち込みとなった。日本では、2008年第2四半期の実質GDPが3.6%減、第3四半期が2.3%減と、2008年はマイナス成長が続いており、第4四半期もマイナス成長が予想されていた。
民間調査機関も軒並み大幅マイナス成長を予想していたが、その直前予測平均値は11.8%減であり、実際の堕ち幅がここまで大幅なものになったのには、正直驚きを隠せない。与謝野馨・経済財政担当大臣は、今回の危機を「ちょっと蜂に刺されたようなもの」と言っていたが、最近は「戦後最大の危機に直面している」と発言している。また、少なからぬメディアも、今回の危機は「過去35年間で最大の縮小」と報じている。現在の日本経済の衰退の程度について、どう見ているか?
日本は、欧米が被害を受けた「信用バブル崩壊」という金融危機の第一波からの影響は比較的軽微だった。しかし、昨年9月のリーマン・ブラザーズ破綻以来、世界同時不況が急速に深刻化するなか、日本の国内企業の輸出や生産が、かつてないスピードで減少した結果、戦後未曾有の景気後退に直面することとなった。実質GDPが年率換算で2ケタのマイナスとなるのは、第1次石油危機の影響を受けた1974年第1四半期(1~3月)の13.1%減以来、戦後2度目だ。
また、統計が存在する1955年以降、実質GDPが3四半期連続でマイナスとなったのは、バブル景気崩壊後の1993年とITバブル崩壊後の2001に2度あるだけであり、2009年第1四半期も回復の目処が立たないことから、このままいけば戦後最長のマイナス成長となる可能性もある。(つづく)
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